その昔・・・

古い話で恐縮です。
バブル絶頂のころ、高さが 120㎝ もあるこのようなスピーカーが秋葉原の高級オーディオ店に並び、試聴を目的とする多くのマニアたちでにぎわっていました。この機械に、配置された性格の異なる 4 個のスピーカーを、バランスよく・・生演奏を聴いているように・・鳴らすには大変な技術が必要です。そのための高価なアナログやデジタルの入力・出力装置(アンプやプレーヤー)も多くのメーカーから次々と発表され、書店には専用コーナーが設けられるような活性がありました。
当時、私の職場では建物の2フロアをコンピュータ装置群が占有していました。
そして、今・・・

昔、建物の2フロアを占めていたコンピュータ装置群の2個分が、スマートフォンにすっぽり入るような時代になりました。音源のデジタル化、ICのさらなる集積化などにより、音楽を聴くためのあらゆる装置が小型化しました。今、私の机の下では 10 cm 四方のこのスピーカーからアマゾンミュージックが小音量にも関わらず、結構いい音でなっています。この箱にはたった1個のスピーカーしかありませんが、高音から低音までの帯域をフルカバーし、十分な質感で鳴ってくれます。
一個のスピーカーですべての仕事をこなすスピーカを、フルレンジスピーカといいます。
最近のアプリ(ソフト)事情・・・
PCとインターネットの劇的進化につれて、業務アプリも様々な進化を遂げています。一般人が視聴するテレビのコマーシャルでもアプリの開発会社の宣伝が、数多く多く見られるようになりました。
しかし、振り返ってみると、一時は人気のあった業務アプリが、いつの間にか消えてなくなってしまう一方で、それを上回る数の新たな業務アプリが出現しているように思われます。
これは、ユーザー(アプリを選ぶ側)にとっては、機能面・価格面での選択肢が増えて大変好ましいことに違いありません。しかし、時間をかけて完全オーダーメイドで独自のシステムを作らない限り、どのようなアプリであっても、既製品の枠を超えて、ユーザーを100%満足させることはできません。その、不満足な部分を埋めるために、新たなアプリに乗り換えるように促す「コマーシャル戦略」が多くみられ、展示会場などで、つい乗り換えを決断してしまう ”社長さん” も多いようです。わざわざデモ会場に足を運ぶのは、真剣に社業に取り組む、勉強熱心な “社長さん” たちです。しかし、簡単に乗り換えをやってはいけません。乗り換えをやった後に一番困るのは、実際に現場でアプリを使う人たちです。
高機能なアプリほど、メニュー階層も深くどこで何ができるかを覚えなければいけないほか、細かなキー操作やマウス操作まで含めると、実際にアプリを使う人たちにとっては、アプリの乗り換えは、大変大きな負担となります。
変わらないアプリ・・・
WIndows の世界で、この数十年間変わらず、存在し続ける汎用的なアプリ(ソフト)があります。PCやインターネットの進化に伴って機能面でゆるやかな進化はみられるものの、基本的な使い方は同じままのアプリです。それは、教育機関における実習でも必ず取り上げられる、マイクロソフトの ワード(Word)とエクセル(Excel)です。
おそらく、Windows PC を所有する人のほとんどは、このアプリを利用した経験があるはずです。
コンセプト・・・
一つの方法ですべての業務をこなすという発想はこのあたりが出発点となります。
A Way to Full Range・・
そして、
● ワード(Word)や エクセル(Excel)を使った人なら、だれでも、すぐに使えるアプリ
● アプリを実際に使用する人の負担の軽減
を満たす、アプリの開発に着手しました。
製品・・・
このコンセプトの6製品と、製品を有用活用するためのクラウドサービスを開始いたしました。製品に関する情報や、デモアプリのダウンロード、ご契約に関する情報等をこのサイトから発信しております。
ご検討・ご活用ください。
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わかったこと・・・ 自由と制約
開発にあたり、自由と制約のコントロール が重要なポイントであることを知りました。
ワード(Word)や エクセル(Excel)の優れた点は、自由であることです。どこでも好きなところに、文字や数字を入力したり、必要な部分をコピーして別な場所に張り付けたりすることが自由にできます。しかし、この自由を 100% 継承したのでは、業務アプリとして成立しません。
業務アプリとして成立させるには、決まったところに決まったような入力してもらうわなければならない側面もあり、最低限の制約が必要となります。
ワード(Word)や エクセル(Excel)にはマクロという操作の自動化のための機能が装備されていますが、アプリとして成立するには、マクロではカバーできないような制約や動作が多く必要になってきます。
入出力画面だけをワード(Word)や エクセル(Excel)にやらせて、ほかは全部コンパイラ言語でやってしまうという実験も行ってみましたが、これだと制約だらけの他の業務アプリと大差のない使い勝手となってしまい、コンセプト・ポリシーから大きく遠ざかってしまいます。
試行錯誤を重ねて完成した製品は、自由と制約がバランスよく配置された構造となっています。
デモサイトや出力サンプルのダウンロードサイトを準備しておりますので、是非お試しください。
“自由” と “制約” の一例 ・・・ ”必要十分” な関係で同居
以下は、アプリ dMaker SLS の注文書の入力画面です。グレーアウトした部分は入力できません → 制約
明細入力部分は、普段エクセルを使うように、行の追加・削除、写真の挿入、行単位のコピーや貼付けをすることができます → 自由
